第11章 ヒメ…ヤリタイホウダイ
あの日から、大野さんが俺を抱かなくなった。
原因は分かってる…。
俺に申し訳ない気持ちなんだと思う。
けど…俺から言わせれば今まで散々やりたい放題してきたのはオレ…。
素直と言えば素直なんだけど…。
一緒に寝てても何もしてこない。
そっとベッドを抜け出す大野さんの後を付けるとトイレから甲高いコエ。
…バカだよね。
そんなに我慢する事じゃないのに。
1人でスル位なら俺に突っ込んで欲しいのに…。
そんな中……
「は??」
久しぶりに相葉さんに誘われて飲みに行き…
潤くんと別れたと…笑いながら報告してきた。
「…な、んで?」
「んー?なんかね?他に好きな人が出来たみたい?」
「みたい?って…あなたそれで納得したの?」
「…潤にはさ?幸せになってもらいたいから」
…もしかして、大野さんを??
「かずーぅ!俺どうしたらいいのかな??今更オンナとなんて付き合えないよぉー」
とうとう泣き出した相葉さん…。
仕方なくその日は相葉さん家に送り届ける事に。
ちゃんと、翔ちゃんには連絡入れたよ?
「ほれ!相葉さん!お家ついた!」
俺より背が高い相葉さんをおんぶして玄関に放りやる。
「あん!かずくん!優しくして!」
「ばーか!俺あんたより体力ねぇーわ!」
「かずくん!ひどい!」
「っるせ!こっちも早く帰って翔ちゃん抱きたいの!」
「…へ??翔ちゃん…だいてんの?」
「別にいいだろ!コイビトなんだし?好きにセックスしても!」
「…かずぅー」
「ほら?もう寝な?で、あんたも次の相手見つけな?」
今だに玄関に寝転んでる相葉さんの頭をポンポンと撫でて、帰るわ…と背を向けると…
「…っく…やだ…ひとりに、しないで…」
…めんどくせぇー。
酔った相葉さん…泣きだしたらめんどくさいんだよね…。