【Harry Potter】 Missing Heart
第18章 再生される心
「なぜそんなに泣く必要があるのだ。しっかりしたまえ。」
何だか自分がを泣かしたような気分になってしまう。
だがそこにスネイプの部屋をノックする音がした。
(チッ、間合いの悪いことに。)
ドアのノックを無視しようとしたがドアは自ら開いた。そこにいたのはルーピンだった。
「やぁ、セブルスと。ああ、間が悪かったみたいだね。」
「わざとらしいな、ルーピン。鍵はかけてあっただろうが。何の用だ。」
「あ、いい?セブルス、それならば外で。」
そう言ってルーピンとスネイプがドアの外に出ると
「いやね、悪いね。聞こうと思って聞いたじゃないんだ。たまたま聞こえてしまったから
なんだよ。」
「で、何用だ?手短に頼みますな。ご覧の通り彼女があれだからな。」
突然の出来事にスネイプはにどう接すればいいか分からないと言ったように肩を
すくめた。
「君にはの気持はあんまり理解できていないみたいだね。君は確かに勉強は出来たけどEIは低いかもなぁ」
そう言うとルーピンはいたずらに笑った。
「何だ・・・、そのEIってのは」
いつもであれば怒り出すであろうその口ぶりのスネイプだったが今は調子を崩されており何時ものペースではない。
「Emotional Intelligence Quotientの略だよ。つい最近注目されている言葉で心の知能
指数というらしいね。」
「心の知能指数・・・。」
「厳しい言い方だけど君は人の心についてちょっと鈍感なのかも知れない。
でも今の状況はこのまま見過ごすことは出来ないよ。」
「悪かったな。」
「君が出来ることは少しの間だけを抱きしめての今までの努力を認めてあげればいい。」
「は?私がを抱きしめる?」
「そう。じゃなきゃ誰がやるの?僕がしてもいいの?」
ルーピンはそこまで話すと心の底から困ったような顔をした。