【Harry Potter】 Missing Heart
第1章 プロローグ
「昔話に水を差すようで大変申し訳ないのですが・・・本日の本題に入らせていただいても
よろしいでしょうか。事は一刻を争います。国際魔法使い機密保持法にも関わります。」
「・・・そうじゃったな。」
それを聞いたダンブルドアはまじめな顔に戻りパーシーに先を進めさせた。
「して、の状態はどうなのじゃね。」
とはリョウの一人娘であり、今年27歳になる娘だった。
「はい、今のところ魔力の暴走はありませんが依然としてマグルの世界で生きて行くのには大変危険なレベルであることには変わりありません。魔法省としても出来るだけ早い
段階での保護をと動き出しています。本日の日本時間の16時には魔法省の者が保護に向かう予定です。」
パーシーは手帳と時計を気にしながらそう言った。
「・・・子供の頃にはあの子には魔力の発現はなかった。このままマグルの世界で生きて
行ければ、それで良かったのに。」
リョウは沈痛な面持ちでうなだれた。
パーシーは続ける
「で・・・ありまして。魔法省としては保護後の処遇として・・・」
だが、パーシーの言葉を待つ前にスネイプが口を開いた。
「保護後はホグワーツでの保護・観察と教育、ということですかな。」
「おおう、セブルス。話が早いのぅ。さすがわしの見込んだ男じゃ。まさかよもや、成人した者を他の子供の生徒と同じ寮というわけにはいかんじゃろう。発達段階が違うからじゃ。そこでじゃセブルス、君に一つ願い事があるのじゃよ。」
そこでスネイプは眉根を上げた。そう、この校長が”願い”というとロクな事がない
と言うのは先の大戦で経験済みだ。大方、予想はついていたが敢えて聞き返した。
「さて、何でございましょうな。校長。」
「・・・君にはの学習・生活の支援と指導をお願いしたい。彼女は魔法の世界のことは何一つ知らぬ。全くマグルとして生きてきたのだ。魔法界で育った子供たちよりもより手厚い支援と指導が必要じゃろう。それこそ影のように着いてでの支援が必要じゃ。そうでなければこの守られたホグワーツで暮らすことであっても彼女の生命に関わるじゃろう。」
それを聞いたスネイプは盛大なため息をついた。