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【Harry Potter】 Missing Heart

第1章 プロローグ


「それは校長私でなくて他にも・・・」

「いや、君でなくては出来ないのじゃよ。セブルス。」

ダンブルドアの青い瞳がスネイプをじっと見つめている。

「彼女を保護するには高い経験と知識と予見が必要じゃ。君はマグルの世界も知っている。わしらには分からぬ事じゃ。ゆえに君しか出来ぬ。考えても見よ・・・仮に今すぐ彼女がここに来たとしてもじゃ、おそらく無事に廊下を歩くことすらも難しいじゃろう。」


スネイプはじっと思索する。落とし穴のある廊下や気まぐれな階段がたくさんある
ホグワーツでは純粋なマグル育ちでは確かに危険である。気まぐれに現れる部屋もあり
そこにが迷い込んでしまったら捜索するのも難である。


「しかし・・・校長、今の私の業務量からしてそこまで細かい配慮を彼女に向けることは。」

と難色を示すスネイプにダンブルドアはこう言った。


「もちろん、今の君の業務量のままと言うわけには行かぬ。故に、君にはホグワーツに関わる全ての業務の一切を免ずる。新しい魔法薬学の教授とスリザリンの寮監はホラス・スラグホーン氏に頼むことにしよう。」

「何と!?」

「君は・の保護監となる。彼女の生活の一切と勉強の全てを見るのじゃ。
もちろん、授業は他の生徒と同じように出てもらう。じゃが・・・おそらく授業だけでは
彼女は適応出来ないじゃろう。」


言わんとしていることはスネイプにはよく分かっている。

「課題を提出する際の羊皮紙や羽ペンも彼女は使ったことはない。羊皮紙の文字の訂正の仕方も知らぬ。こちらの世界でのちょっとした時の傷薬も知らぬ。合言葉を使った扉の開け方も知らぬ。こちらの世界での洗濯や掃除の仕方などなどじゃ。そして何より彼女は日本語以外を話すことが出来ぬ。」


「その全てを私が?」

「彼女を教育することは一大事業じゃよ。ホグワーツに入る前の生活も教えねばならぬ。じゃが、君もワシも。ほれ、そこにいるリョウに命を助けてもらっておる。今こそその恩を返すべき時じゃ。」


スネイプに拒否権はなかった。
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