【Harry Potter】 Missing Heart
第35章 恋愛小説
「君は今何時か分かってるかね?」
「えっとぉ~」
「とうの昔に夕食は終わっている。」
「・・・食べ損ねちゃったかぁ」
でもは慌てない。部屋には色々な食べ物が備蓄されているし、1食抜かしても死ぬわけではない。
「で・・・先生は何かありましたか?」
「夕食を食べにも来ない君が、また部屋でノビていないかを確認するために見に
来ただけだ。」
「ご足労おかけして申し訳ございませんでした。」
は続きを読みたいのだろう、早く切り上げたがっていたが、その態度にややスネイプは面白くない。そこでの嫌がる事を考えついた。
「・・・で、ところで君は何の本を読んでいるのかね?」
これはが渋っていた事だ。間違いなく嫌がると踏んだのだ。
「え~、日本の小説ですよ。」
「ほぅ、どんな?」
は困った顔をしながら
「まだ読み始めたばかりで内容は良く分かりません。簡単に言うと恋愛小説ですよ。」
「・・・君も恋愛小説という物を読むのだな。」
「・・・・・・どういう意味ですかぁ。」
は持っていた本をスネイプから遠ざけようとする。
「何で隠すのかね?」
「先生には私が読んでいる恋愛小説の内容は余り知られたくないんですよ。あ、自分の名誉のために申し上げますが、決していやらしいものじゃないですよ。」
「で、何で私は知られたくない、と?」
は顔を真っ赤にしながら弁明する。
「だって恋愛小説って空想の恋愛・・・ってか、妄想の世界ですよ?自分の妄想の世界なんて
特に男性には知られたくないじゃないですか。」
「そうかね。」
「特に先生は間違っても恋愛小説なんて読まないでしょう?」
「・・・・・・」
この”間違っても”恋愛小説なんて読まないでしょう?というに少し心外だと思った。
確かに、ここ20年くらいはご無沙汰しているが
「恋愛経験はあるが、な。」
負けずにスネイプもに言い返す。
はそれを聞いて『そっちかい!』と全力で心の中で突っ込んだ。
「・・・という事で、続き読ませてください。毎日勉強ばかりの私に少しは夢を見させて
ください。せっかく努力して時間を作ったんですから。」