【Harry Potter】 Missing Heart
第28章 惚れ薬
の顔は幸せそうだが、スネイプから言わせると突っ込みどころが満載で危険なことだった。盛大にため息をつきながら杖を一振りして小瓶に入った薬をに手渡す。
「黙ってそれを飲みたまえ。」
「何ですか、これ?」
「いいから飲め。」
飲めと言われたは素直に飲むと今までの多幸感は嘘のように消え去った。
「・・・・・・」
「正気に戻ったか。」
「・・・ハイ。」
そして後には彼から”寮監”として説教を食らうことになる。
「して、君はこの学生と顔見知りかね。」
「いいえ、たまたまもらったんです。」
正気に戻ったは初めてことの重大さに気づく。
「ほぅ、顔も知らない者からもらった物を何の疑いもなく食べた、ということですな。」
「はい。」
「危険な薬物ではなかったから良かったものの、毒物だったらどうするつもりだった
のかね。」
「お手数をかけまして申し訳ありませんでした。」
「本来、子どもが惚れ薬を盛られても罰しはしないが、君は子どもというわけではない。
大人としての危機意識の低さは否めない。ゆえにスリザリンから40点の減点。」
ホグワーツにやってきて初めては教師から”減点”を食らった。今頃は大広間にかけられている砂時計がスリザリンから40点分減点されただろう。
「そして、これを君に与えた学生の寮から200点の減点と罰則を科す。」
(・・・・・・)
これにははぐうの音もない。
「今回のこの惚れ薬は”出来損ない”だったのだろう。禁止薬物レベルの惚れ薬だったら、これだけでは済まないことはよく覚えておくのだな。惚れ薬でもレベルがある。危険な物は君の理性を間違いなく狂わせる。・・・何なら後学のために飲んでみるかね?」
「遠慮します。」
この教師のことだ、禁止薬物を手に入れる。・・・もとい調合することくらいはお手の物なのだろう。
(魔法薬って一体。。。しかもマグルの世界であれば禁止薬物レベルでも普通に出回るこの世界が怖い。)
がスネイプから目をそらし机の上の雑誌に視点を転じると偶然にしてはできすぎている特集が組まれていた。“薬物濫用”の特集だった。