【Harry Potter】 Missing Heart
第28章 惚れ薬
(・・・この天気がいい時に何を考えてるんだか。)
自分で自分に少し呆れながら部屋に戻った。
部屋に戻ると段ボール箱が届いていた、日本からの郵便だ。中にはの読みたかった看護雑誌も入っている。そしてお茶を飲みながら雑誌を広げながら受け取ったチョコレートを食べた時。体に異変が起きた。
(頭がぼんやりする、なぜかさっきの男の子が気になる。)
なぜか目は雑誌の上を滑っているがさっきの少年が気になる。
そしてどうしてか少し眠いが心臓がどきどきする。心なしか熱がある気もする。
アルコールの酩酊にも近い気がしていた。
(アルコール入りだった?)
ほんの少し愉快なハイな気持にもなってくる。
と、そのとき。ノックの音がした。
「はーい。」
とりあえずは返事するが、立ち上がって歩く気はしない。アルコールを一気に飲んだような酩酊感が強くなる。今立ち上がれば多分転ぶだろう。
(ははっ。なーんか気持ちいいかも。)
奇妙な幸福感に浸りながらぼんやりしていた時である。
「・・・返事はしたが出てこないとはどうしたのかね。君の本を借りたいと思って来たのだが。」
と、何時もの寮監であるスネイプの登場だが彼はの異常に気づいた。傍目から見ると酔っ払っているように焦点が合わず顔が赤い。
「昼間から酒かね?」
眉をしかめるが、彼がの机の上を見ても酒瓶はない。しかも机の上には翻訳されてはいないものの”専門書”と思しきページが開かれていて、そばにはチョコレート菓子らしきものが乗っかっている。状況がちぐはぐだ。
「お酒は飲んでないですよ~。なーんか気分がハイなんです。」
「・・・・・・何か飲んだか食べたのかね?」
「もらったお菓子食べたらこうなりました。」
は普段は見せない上機嫌な笑顔でそう呟く。
「もらった菓子でこうなった?」
魔法学校のスリザリン寮監をやっていたスネイプは過去の経験で思い当たることがあった。そう、年頃の子どもたちの間で一定の間隔で惚れ薬の入った菓子騒動が起きるからだ。
そして菓子のそばにはメッセージカードが添えられている。
(・・・惚れ薬を盛られたか。)