【Harry Potter】 Missing Heart
第26章 目覚め
「ハリー・ポッターのお母さん。」
「・・・そうだ。私は大人になっても彼女をずっと愛していた。彼女は闇の帝王によって殺されたが故にその忘れ形見であるハリー・ポッターを私は守り通した。私は死ぬ運命にあった。闇の帝王の使い魔であるナギニというヘビに噛まれたが君の父君に辛くも命を救われた。だが、ナギニの毒は私の血の中にずっと存在し続けていた。今まではナギニの毒を薬で封じ込めていただけだ。」
彼は目を一瞬だけ目を閉じて呟いた。
「昔の話だ。」
スネイプは夢の内容には触れなかった。
「そう・・・過去の話だ」
の目を見ながらそう呟いた。
それ以降、全ては快方へと向かっていった。
目を覚ましてから翌日。はベッドの頭側を上げながら血圧を測っている。
「気分は悪くないですか?」
「ああ。」
「明日から食事が始まりますよ。」
「そうかね。」
声はかすれているが出るようになっている。
「・・・君はこういう仕事をしていたのだな。」
「ええ。」
は言葉少なにそう答えた。
「もう体の状態はほとんど問題ありませんよ。」
「そうかね。」
「体のモニタリングで問題がないのに、なぜ目を覚まされないかと思って心配しました。」
の白い白衣姿に点滴と懐中時計を見合わせている姿は逆光を受けて眩しくうつり
スネイプは目を細める。
ホグワーツでは見せないもう一つのの姿に彼はもう一つ恋をする。