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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第43章 呪術廻戦✿禪院直哉「性悪男」


あれから意識を飛ぶまで抱き殺され、曖昧な記憶の中でその手を握る。

(……直哉、さん……)

卑屈で快楽ばかり与えてくる男のことが好きなのか定かではなかったが、女として求められることに確かな喜びを感じた。閉ざした視界の中で唇に熱を感じたようにも思えたが、側にいる温もりが心地よくては心を許したようにまどろみに包まれたのであった。


────

──…


チュン チュン

うっすら目を開けるとあの時を思い出すように片肘をついた格好でまじまじと見つめ合う。

「おはよちゃん」

「………おはようございます」

布団は温かったのもあったが冷たさも感じる。この布団の中で意識を失ったのは何回目だろうかと記憶にもない。

「今日も爆睡しとったな。俺の布団はそんなに寝心地ええの?」

「……まあ……、そうなんでしょうね」

「!」

直哉の匂いや体温は嫌いではなかった。起きるのも気だるくてもうひと眠りしようと背中を向けると、後ろからギュッと腕が伸びてきた。

「……なんですか?」

だるくて寝ていたくて、無言で抱き付いてきた男に問う。

「ん……?」

は重たい瞼を開くも背面越しで表情は確認できず、反応のない直哉に対して訝しげに視線を惑わす。

「直哉さん……?」

「ちゃん」

「はい?」

名前を呼ぶとようやく返事が返ってきて、スリスリと脚を絡めてくる。

「……あの、今日はもう……」

性的な意味のある行動なら死守しなければ。けれど直哉は腕を回したところにあった膨らみを察知して、指を動かしてくる。

「あのですね……。昨日のが体に響いていてだるいんです。すみませんが今日は勘弁してください」

はハッキリと自分の意志を伝えた。正直な所この体の具合で抱かれたとしても体力的に持つ気がしない。

聞いてばかりの直哉は耳元で長い溜息をついた。
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