【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第43章 呪術廻戦✿禪院直哉「性悪男」
移動中、直毘人から聞いた話では京都府立呪術高等専門学校に入学して呪術を学ぶという名目だった。間違っても男兄弟と関係を持つなどあり得ない。
「止めて、くだ…さい……」
断らなければ。嫌なことが断れないほど自分は臆病ではないと奮い立たせ、動く手の上に手を重ねる。
「っ、止めてください」
「あ?」
「間…違ってます…。私達は、血が繋がっていなくても兄弟になりました。私が京都に来たのは、呪術を…学びに来たからです。こういう事は望んでいないので、止めてほしいです」
声が震えても全部最後まで言い切ることが出来た。後ろから凄まじい殺気のようなものを感じたが言わなきゃならなかった。自分の意志を殺してまで息をしたくなかった。言い方は悪いが両親に捨てられたけど、両親が少しでも裕福になって幸せになるのならと育ててもらった恩を返しただけ。
すべて自分の意に反して離れたのではない。
「はぁ~……。ちゃん、その強がりな発言立派やね」
「えっ……?」
動かす手をやめた直哉は自分の顎を擦って、の大きな目をジッと収めた。
「そのちっこい脳ミソでよお考えた。どうやったら〇ックス回避できるんかて。好いた男も存在せんのに女として求められて嬉しくならへん?」
「………」
「黙秘禁止。求められて嬉しくならへんって聞いてんねんけど」
威圧的な不遜な態度。答えたくないナイーブなことだってあるのに歯向かった罰として牙を研ぐ。
「嫌なことは嫌って自分ゆうてたやろ。俺に楯突いて都合悪くなったらすぐ黙る。それとも無理やり泣かされてしょうがない?」
「ちが。そんな訳ッ……」
「なら最後まで言えや。そもそも〇ックスが穢らわしい行為だと認識しとるんなら話は別。先に進まん。まあ周りの環境や大人がひた隠しにすれば〇ックスはイケナイ事やと色眼鏡でみよるわな」