第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑～3LDKふたりの居候～

傑はどれだけ不安だったのだろう。

「返事、遅れちゃって御免ね？」

傑はしっかり者で真面目で頼りになるけど一人の人間なのだ。ただ人より頑丈で、冷静で、丁寧で、強い理念があって、立ち振る舞いが優れているから見落としてしまいそうになる。あの時だってようやく決心して弱音を口にしてくれたのに。

「これからは私が一番近くにいるから、傑を支えてあげたいの。傑の役に立ちたい。もっと愛されていることを感じたいから」

「……」

頼ってほしい。仲間以上に必要とされたい。沢山の想いが溢れ出して、言葉だけじゃ物足りなくてギュッと抱き付くと傑の方からも強く腕を回してくれる。

冷たくなった体が徐々に温もりを増す。

「……。私で良いのかい？」

腕を緩めた隙間から熱い視線で見つめてくる。

「うん。傑が良い。傑の方こそ私でいいの？」

「君しかいない。君にしか私の心は癒せない」

「ふふ、じゃあ何でもしてあげる。なんでも言って？」

そうだなぁ、と考えるフリをして傑は唇を寄せてくる。

「──君を愛したい」

熱っぽい声で、穏やかに微笑んだ傑と惹かれるように口付けを交わす。再び体を抱き寄せ合って、肌と肌を重ね合いながらいかに自分が愛されているかを確認し合う。

「ん、ふ………はぁ」

「愛してる。」

「私も、……んぅ」

お互いの肌に触れ合うと気分が昂ってくる。唇を啄むだけでは物足りなくなって、遠慮がちに舌を出すと傑は導くように舌を撫でる。

くちゅ、ちゅっ…

「はう、んっ……」

キスだけで頭が真っ白になりそうになった。全身を愛でられているようでイってしまいそうな感覚。

ちゅく　ちゅぷっ

耳や髪、胸や腰を撫でられて、キスをしているだけなのに刺激が強すぎて快楽へと変化していく。

「も…っ、だめ……んぅ──！！」

その手が下半身を摩擦した時、昂った最高潮が全身の神経を駆け巡った。