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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~


悟の部屋は至ってシンプルだ。殆どリビングのソファーの上で過ごす悟にとって特に娯楽を要しない寝るだけの部屋。傑に手伝わせて搬入させたシングルを二つ並べた枕元には、羽毛布団を被っていない白い頭髪が見受けられた。

「悟?」

「………」

ベッドの端まできて起きている気配はあるのに反応がない。はもう一度呼ぶと、少しキレたような声が返ってきた。

「………んだよ」

「えっ?」

「なんで帰ってくんだよ」

聞き取れなくて聞き返すと悟はやはり乱暴口調だった。なにか気に障るような悪いことでもしただろうか。

「なんで……怒ってるの?」

「はあ」

分かりやすい溜息をつかれて臆してしまう。普段はそんな気にすることないのに気持ちがサワサワして、どうにも落ち着かなくて、気持ちを伝えたくて帰ってきたのにこんな素っ気ない態度をされたら悲しいどころか逆に腹が立ってきた。

「怒ってる理由くらい教えてよ。分かんないもん。……悟に、そういう態度されたら……言えないよ」

怒りたいのに、急に冷たくされたらどこに怒りをぶつけていいのか分からなくなってしまった。背中を向けられたらどんな言葉で話していたのか見つからなくなった。

悟はいつだって目を見て話してくれていたから。

「…うぅうっ」

「っ~、クソッ 泣きてぇのはこっちだっつーの…!傑と出て行きたきゃ俺を追い出せばいいだろ。なんでテメェが泣いてんだよッ 俺の方がワケ分かんねぇ」

何も出来ないのがもどかしくて涙が溢れだすとバサッと布団を捲って、悟がやっとこっちを見てくれる。

「悟が、聞いてくれないからぁ…っ」

「あ?だからホント何なんだよ。言いたいことあんなら言えよ」

「悟…、怒ってる…」

「腹が立ってるけど別に怒ってねぇし。泣くなって。ほらティッシュ。これで鼻かめ」

「うぅ~……ぁりがと」

自分でもなんで泣いているのか訳が分からなくなった。伝えたいことがあるのに伝えられない。は気持ちを落ち着かせるように鼻をかんだ。
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