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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~



「──…傑。外で話がしたいことがあるの」

は傑の名前を呼び、これまでの想いを告げることにした。は心が決まったとはいえ、声が震えなかったのが奇跡だと思うくらい緊張していた。

「ん、分かった。この格好じゃ寒いからコート取ってくるよ」

「うん。玄関で待ってる」

悟は瞬きを止めただけで何も言わなかった。リビングの戸を閉める間際、フォークの滑る音が聞こえる。ブーツに履き終えると、やって来た傑の穏やかな顔をみて胸がキュッと切なくなった。

「日がなくなると一層寒くなるね。指先冷えないかい?」

手袋を履いてこなかった気遣った言葉。

「うん、平気。家のなか温かかったから」

「そっか」

冷静で察しのいい性格だ。外に呼び出した理由も薄々気付かれているかもしれない。どこまで行くのか野暮なことは聞いて来なくて、自然とその足は住宅地にひそむ坂道の階段へと差し掛かった。

「この辺かな。私に話したいこと聞いてもいいかな」

横に立つ傑はいつもと変わらない表情をしていた。は冷たくなってきた指先を握り締め、声を出そうとしては唾を飲み込んだ。

空気が横切った頃、は想いを発した。

「私ね……、ずっと考えてた」

先に出会った悟のこと。後に出会った傑のこと。二人に出会って刺激され、はこれまで味わったことのない仲間や恋愛といった様々な経験をすることが出来た。

「傑に好きだって言ってもらえて嬉しかった。傑は私にとって理想の恋人だったから……。優しくて頼りになって、話してる時間はもっと楽しくて、傑が前の私みたいに無理して笑うことが減ってきて良かったって思った。けど、傑のことは好きだけど、……私の心の中にはいつも悟がいた」

悟が初めて教えてくれた。本当に心の底から笑わせてくれた。自由で楽しい生きかたって奴を悟が無理やり引っ張り出してくれて今の好きな自分が此処にある。

「バカでどうしようもない奴だけど、私は悟が好きだから」

だから五条悟とずっと一緒にいたいと思った。
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