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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~


そう言って甚爾は優しく頭をポンポンと撫でてきた。クズで決して褒められた生き方はしてないけど、甚爾は色んな人生経験を積んできており、後悔してまた這い上がって、そういった成長した大人として言動をくれた。

「……ありがとう。なんか救われた」

お会計を済まして店を出るとは鼻を啜りながらお礼をいった。

「なんかって何だよ」

「なんかって何かだよ」

「曖昧だな。店ん中でビービー泣かせちまって悪かった」

「店員さんにヤバい奴だって思われたかもね。甚爾が」

「素直に泣けるようになって良かったじゃねぇか」

「最近涙脆いんだよ、もぉ…」

空気も元通りになった所で顔を見合わせ笑いあい、甚爾はの持っていた紙袋を手にとった。

「今更レディーファーストしなくていいよ?」

「お前と話してたら家に帰りたくなった」

「えっ? それって……」

甚爾は捨てた家族のことを自ら話し始める。いつもは聞かないと話さないのに心変わりでもしてしまったのだろうか。

「嫁さんいねぇし、お前誰だよって追い出されるのがオチだろうが俺がクソ親父って事を真正面から話したくなった。恵と津美紀、アイツから名前と居場所を教えてもらった。それにこの首輪付けてる限り自由じゃねぇだろ。金無くなったらまた盤星教の奴ら使って口座に振り込んでおいてくれよ」

「便利なATMじゃないっての!」

「ははッ、なーに直ぐ高専に戻ってくるさ。イブの日くらい豪華に過ごしてぇけどな」

「うっ……」

「じゃあよろしくなー」

甚爾はひらひらと呑気に手を振って、人混みの中に姿を消していく。自分の服だけ買って子供へのお土産でもせめて持たせればよかったと後悔するのも遅し。

「まあいいや。勝手に開きなおれ」

どん底だった甚爾の未来が明るい方向へ進むといい。

の唇も憎まれ口を叩きながら口の端は吊り上がっており、二人が待つ3LDKの居心地の良い場所へ帰って行った。
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