【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
が任務遂行し終えるまで甚爾も同行し、日が暮れてからコートや冬物があるメンズショップに入店。あれやこれやと選んでいると甚爾が静かな口調で聞いてきた。
「。いつまで保留にしておくつもりだ」
「えっ?」
は手を止め甚爾の方に顔を向けた。
「引っ越したのが俺と再会した時期なんだろ。わんさか呪霊シーズンで忙しかったのは分かるが、俺もかれこれ半年以上待った。俺の身に降りかかってるもんが理解できるから御託はねぇよ。俺は死んでも未練っつーもんはないに等しいがアイツらは違う。お盛んな思春期だからお互い変な意地で張り合ってる部分もあるだろう。期待する明るい未来より遥かに不安がデカい。初めのうちは臆病かと思っていたが単純に感覚が鈍ってんだ。──…アイツらにはちゃんと帰る家がある。家に帰れば心の拠り所っつーお前という絶対的な存在があって、このままでいいと思う日もあっただろう。現状維持してぇならセフレとか愛人とか好きな関係を続けりゃいい。けど俺は、愛する奴は一人だと思ってる」
「…!」
甚爾が口にしたのは恐ろしいこと。二人の気持ちを蔑ろにしてはいないが甚爾は一人の時間、成長したをみて意見を述べた。
「死んで一人、別れて一人ってそうやって繋がってくもんだと思ってる。他の男に触られた女なんて抱きたくねぇ。本気で愛した女なら俺だけ見ててほしい、って根掘り葉掘り聞いてほしい訳じゃねぇんだけどな。馬鹿やってねーかとか見守っててほしい生き物なんだよ。どっちも脈アリだから返答出来ないんだろ? 傷付けるとか余計なことは考えんな。いつまでも先延ばししていい問題なんてねぇんだよ。余裕ねぇっていつまでも言い訳してんな。自分に置き換えて考えたことあるか?」
「っ、それは……」
二人の気持ちを考えすぎて逆に見えなくなってしまっていた。二人とも好きだから、傷付いてほしくないから、ずっと仲良くしていたいから、そんな綺麗事ばかりじゃ駄目だったんだと言われて気付かされる。
「俺が言っても説得力ゼロだろうけどよ、失敗してほしくない。にはちゃんと一人の人間として幸せになってほしいからよ」