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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~



「くぅー…! これでやっと自由に出られる」

眩しい日輪が差し、澄んだ外の空気を吸いあげる甚爾。傷付いた口の横から白い息を吐き出し、半袖姿でも寒気を感じさせない清々しい表情を見せた。

「感謝するぜ。ボンボン」

「礼は良いからちゃんと役に立てよ」

「それは研究班とやらに言ってくれ。団子頭にも感謝するぜ」

「夏油傑。アンタのことは正直いけ好かないがの恩人でもあり、子供も入学するかもしれないから表向きだけ敬意は払う」

「ハッキリ言うねぇ。そういうの、嫌いじゃねぇぜ」

タメでも気にしない性格だろうが敢えて口には出さない。上層部に掛け合った悟と名案を思い付いた傑に対してそれぞれお礼を述べたところで、甚爾は寒そうに太い腕を擦り出した。

「ところでお前ら。何か着るモンねぇか?」

「貸したくねぇー」

「目を盗んで出歩いてたんだろ。その時買わなかったのか」

「服は自分で買うもんじゃねぇだろ。なあ。お前の同級生とやらは冷てぇし、俺の服選んでくれよ」

「え?まあ…それくらいなら良いけど」

「は暇じゃねぇの!今日だって幾つか任務入ってる」

「首輪を嵌めてるんだから逃げも隠れもできないんだ。一人で行きなよ。本当の犬に成り下がりたいのならどうぞご勝手に」

「………お前らホント荒れてんな」

を取られたくないと意地を張る二人の姿に甚爾は間抜けな表情をかます。いくらでも挑発に乗ることはできたが甚爾は気怠げな声のままの肩に手を回した。

「の懐に入れんなら犬だろうが猫だろうが何でも構いやしねぇさ。それにはイイ女になったが娘みたいなモンだ。テメェらは自分の足元だけ見てろ。行こうぜ、」

「「………」」

甚爾の言葉に足を止めた二人。堕ちるところまで堕ちた男に怖いもの無しというのは正にこういう事。

二人にとっての返答待ちというのは変わらない事実であり、憧憬した道が失われた時、果たして自分達はどうしているのだろうと考えたくもない未来を過らせたのだった。
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