【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
ドロ ォ…
『皆 悪く ナイ』
起立していても地面に付きそうなほど長細い両腕。背丈は園児くらいで頭が大きい人型容姿の呪霊。
『独りハ……寂シィ よ』
シュバッ
「動きが単純で助かる」
ガッ
『あ゛ァ゛ぁ゛ぁ゛あ゛』
長細い腕を伸ばしてきたが届き切る前にが腕を切断する。痛みに悲鳴をあげた直後、呪霊は突如姿をくらました。
「消えた」
「この腕、呪力が殆どない。トカゲの尻尾かよ」
気配をたどると動き回る微かな呪力があり、は仕方なく地面に残った腕の破片から血液を摂取。一定以上の呪力を持ったモノでなくても血液でも条件は揃う。
「うげぇえ。まどろっこしいのは無し。"蓮緊(れんきん)"──」
は刀剣で自身の心臓を突き刺そうとしたが瞬く間に視界が変化する。握っていた武器もなければ着ていた服もなく、目に映るすべてが大きく映ってしまう。
(やば。油断した…!!)
呪霊の術式に気付き、ノータイムで傑に耳打ちをする。
「上に逃げて」
「!」
目を見開いたが傑はすぐさま上空へ移動し、帳ギリギリの所で飛行を続ける。地面には残されたの武器と衣服。傑から見れば突然が消えたように見えていたのだ。
「まさか君のミニチュアフィギュアを拝める日が来るとは夢にも思わなかった」
「…厭味?」
「いや、率直な感想を述べたまでだ」
傑はそう言いながら目のやり場に困ったように鼻血を抑える。はというと傑の肩に生まれたままの姿で乗っかっており、1/8スケールサイズにまで縮んでいた。
「真面目な話をしたいけどは呪霊にも好かれてしまうんだね」
「えっ?」
「生前だったら勿論許さない」
ボソッと不満を口にした意味を何となく察してしまう。何故なら担任や生徒達は姿を消した痕跡も残さなければ、姿も衣服もその場には落ちていなかったということ。
は嫉妬も大概だと触れずに口を慎むことにした。