【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
立ち上がった傑に「ゆっくり食べてて」とクスッと笑われ、皿を洗い終えても中々戻ってくる気配がない。痺れを切らしたがバスルームを覗くと蛇口に風船をつけ、膨らませている傑の背中があった。
「あ。水風船……!!」
「バレてしまった」
傑は水風船の口を縛り、鮮やかな青色の浴槽に水風船をチャポンと浮かべる。既に数個のカラフルな水風船が泳いでおり、まるでテレビでみたお祭りのようだ。
「の快気祝いに楽しんでもらおうと思ってね。思いの外、時間が掛かってしまった」
「それを言うなら傑のほうが重傷。こんな楽しそうなこと一人でやらないでよ。私も作りたい!」
「どうぞ。作り方は知っているかい?」
「作るのは初めてだけどこうやって水入れるだけでしょ?」
「ああ、もう少し食い込ませた方が良いかも知れない。パンパンに入れ過ぎて破裂させないようにね」
傑が作った水風船の大きさを確認した。不揃いではなくどうせなら同じ綺麗な形に成形させたい。みるみる成長していく過程のいい所で摘み取り、水が飛び出さないように抑えた。
「みて!出来たっ」
「後は口を縛るだけだ」
「うん。縛って?」
「私がかい?」
「私、水入れる係。縛るのへたっぴなんだもん」
「役割分担か。仰せの通りに」
は水風船の水を入れ終わると傑に渡し、傑は縛り終えると浴槽に浮かべていく作業を繰り返す。
「傑は水風船で遊んだことあるの?」
「小さい頃にね。駄菓子屋さんで買って公園で投げて遊んでいた」
「駄菓子屋さんかぁ…」
「はお菓子を買いに行ったことがないのかい?」
「う~ん。前まで行ったことはあるんだけど、気持ち悪いから近寄るなってゴミ投げられた記憶はあるかな!」
「すまない…」
「あぁでも今は大丈夫。今度一緒に行こ? スーパーにない掘り出し物もあるんでしょ?」
「そうだね。今度一緒に行こうか。遊ぶ時間はないかも知れないけど花火屋さんも面白いよ。火薬臭いけど」
「花火!? やりたいっ」