【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
数時間の移動を終えると、県外の宴会場には代表役員として園田が集めた盤星教の上層部が揃いも揃って同じ面持ちをしていた。天元様の同化を阻止したとにこやかな挨拶を交わす。
「準備が整いました」
「フム」
園田が代表として壇上にあがり、マイクの前に立つと周囲の者達は各々飲み物を手にとった。
「お集まりの皆様、空を見上げてください。今宵は星降る満月。我々は大義を成し遂げた……!!忌まわしき星漿体(けがれ)との同化を我々は阻止することに見事成功したのだ!!これで会の平穏は保たれる。天元様はこれからも未来永劫、私達と共に在り続ける。……本日はお集まりいただき誠に感謝いたします。星漿体(けがれ)を我々の手で葬り、絶対的盤星教の安泰をこの手に」
棺桶に入れられたは理子の身代わりとなって仮死状態を続け、その時を待つ。
「 乾杯 」
盃をあげると同時に放たれる炎。穢れは穢れ、見るものに値しないというお粗末。煙炎は解放された上空の窓へと流れて行き、炎は赤く燃え続ける。
「さぁーて。どんな奈落に堕とそうか」
もし理子に意識があった場合、生きた状態のまま焼かれて骨になる末路が待っていたのだろうか。穢れと呼ぶくらいなら平然とやりそうな奇行。コイツ等はやはり人外だ。
パラッ…
燃ゆる棺桶が揺れ、そこに立つ人影。誰も気付かず死んでゆけ、言葉を取り繕う必要もなかった。
「 領域展開 奈落楼蘭 」
手のひらを真逆に合わせた掌印。宴会場内はの領域と化し、会場内にいた全ての人間を引きずり込む広範囲奥義。そこは具現化された奈落の底。下層まで堕ちると最も苦痛を味わう激しさや最も極楽と感じた激しさに包まれ、"死"の概念を覆した絶え間なく続く地獄絵図。
あ゛ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ あ゛
元に戻った肉体では人間達を見下ろした。
「活かすも殺すも私次第。……役に立とうか」
領域を解放すると戻ってきた現実世界。園田達は傷付いた痕跡もなければ五体満足な放心状態で立ち上がっており、大量に呪力を消費したは四つん這いになって床に伏した。