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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~


取引を終えた孔時雨はひと段落して煙草に火をつけ、横並びで歩いていた甚爾はふと疑問を口にした。

「そういや盤星教の"協力"って沖縄の件か?」

「あぁ」

「なんであの時、メイド殺さなかった? 俺言ったよな。テキトーに遠く連れてってテキトーに殺せって」

「あの時、お前のプランがなんとなく理解できたからな。メイド救出。失敗の緊張より成功の緩みの方が"削り"としてデカイと判断した。上意下達をブラしてこっちの狙いをボカすのは散々やってきたことだろ。結果オーライ」

「いやなんで沖縄なんだよ」

「それは俺も笑った。捕らえた人間運ぶなら普通車だよな。公共交通機関はリスク高いし。なんとプライベートジェット、会長の私物だとよ」

「だとしてもだろ」

「金持ちは考え方のスケールが違う」

それを聞いた甚爾はハハッと乾いた笑いを零した。

「その金で飯を食おう。接待に使ってる店連れてけよ」

「嫌だよ。お前男に奢んねぇじゃん。お前と関わるのはな、仕事か地獄でだけって決めてんだよ」

そう言って孔時雨は自家用車がある方向へと別れ、甚爾は溜息にも似た息を静かに零した。

「肉食いてぇ……」


────

──…


星漿体の遺体を手にした園田は逃走車両に乗り込み、携帯電話を繋いだ。使用人は車の荷室に乗せる前に遺体袋ごと大型のトランクケースに押し込める。

「あぁ私だ。手筈通り奴の口座に金を振り込んでおいてくれ。なぁに心配ない。今夜は天元様と最後の晩餐会だ。各支部長、代表役員、その太客にも声掛けを頼む。逃走経路は問題なく確保できているな? 一般教徒は下の連中に任せておけばいい。私達は暫くバカンスを楽しもう。有意義にな。後は頼んだぞ」

張り付いた笑みのまま園田は電話を切り、車道を走る外の景色に目をやった。その頃、トランクケースに押し込められたは車の揺れにあわせ目を開く。

(仮死状態も緩くないな……。狭ッ)

心残りは傑に伝えず出てきてしまったこと。硝子は命に別状はないと言っていたが一言いえば良かったと少しばかり後悔が残る。

傑の顔を思い出すと、この作戦には一番反対するんだろうなと苦笑いが出てしまった。
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