【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
「──…の頼みで今回は見逃すだけだ」
踝を返した悟はドサッと席に戻った。
「あーハイハイ」
甚爾は軽くあしらい、つい数分前まで死闘を繰り広げていたある意味凄い組み合わせだが、年長者のいう言葉が少し心に響いたのだろうか。甚爾の発言にも驚いたが悟は自分で考え、耳を傾けようと行動した。
「じゃあさっきの続きになるけど」
「ガキは生きてる」
「いま幾つ?」
「忘れた」
「えっ?」
「ハッキリ覚えちゃいねぇんだ。捨ててきたからな」
「調べんの面倒臭いんだよね。家?施設?」
甚爾は自分が生きていく上であらゆるものを捨ててきた。前提に「死んだ」と表現し、子供は生きているということは奥さんだけが蒸発したと推測される。
「2、3年もしたら俺のガキが禪院家に売られる」
「というと?」
「禪院家は術式大好き。術式を自覚するのが大体4~6歳。売買のタイミングとしてはベターってこと。分かった?」
「成程。自分でクズと威張れるほどろくでなしだ」
「探ってどうする気だ?人質にもなんねぇぜ」
甚爾の目的は後にも先にも金。天元同化など鼻から興味なし。金で暗殺者として雇われており、支払われる金額を考えればトップとの繋がりは頷ける。
「嘘だと思わないけど情報収集が基本でしょ。盤星教は今も星漿体の回収を待ってるって事でいいよね?」
「潰すのか?」
「いや──…アレをやる」
は自分の頭を指で小突いた。
「……そこまでする必要あるか?」
「甚爾はお金が欲しい、傑は悪人を許さない、悟は何とも思わない、私は異常に殺したい。非術師殺しはご法度。要は殺戮がバレなきゃいい。私は理子ちゃんの身代わりになって甚爾はその場所へ連れて行く。仲介役いるんでしょ? そいつは口硬いの?」
「金イコール信用だ」
「オーライ。あれ使った後は呪力消費量えぐいから後で悟に回収してほしい。宗教団体のやることは大体想像がつく。なにか質問は?」
内通者がいればこの作戦は意味がないが、理子の生存を確認している者はごく僅か。ここはイカレた連中ばかり。の提案に悟と甚爾は結託の意を固めた。