【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
「あ? 身代わりか?」
頭部を撃ち抜かれた出血はすぐに治まり、は空気を裂いた方向をギロッと睨み上げる。
「てンめぇ…」
洞門から姿を現したのは不法侵入者と同じ背格好の男。右手には理子に向けて放ったと思われる拳銃。しかし術式を解いていなかったの不死身の肉体で厄災を引き受けたのだ。
「なんでお前がここにいる」
傑が問う。
「なんでって…。あぁそういう意味ね。五条悟は俺が殺した」
男はニヤリと笑う。
「───」
「そうか。死ね」
の全身に呪印が浮かび、怒りを口にした傑の周りに三体の呪霊が発生する。
悟が死んだ。こんな鼠に殺された。許さナイ。殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
「ブ ッ殺してやる」
「。イイ女になったな」
「ア゛?」
突然男はの名前を親しそうに呼んだ。
「話をしよう。お前は物分かりがいい子だ」
の性格まで知っている素振り。男を目に宿した退紅色の瞳に一瞬、迷いが生じた。
「正気はあるみてぇだな」
「?」
「──知らない。こんな鼠」
「おっと」
ズサァッ…、ガッ
は特級呪具・稲妻枝垂を取り出して刺突したが、それよりも速い動きで避けられる。
(雷を凌ぐか。速い…!!)
稲妻枝垂は電気を帯びるほか、切ったものの重さを倍にする枝垂れ効果のダブルセット。滅茶苦茶速いが扱いにくい、受けてはならない竹刀である。
「六眼はお前のボーイフレンドか?止めとけ。そっちの中身の方がよっぽどデキがいい」
「戯言を」
操った呪霊をその隙に追撃させるも男はヒラリとかわす。その動きはもはや常人を超えた超人。
「オイオイ、お前の宿敵減らしてやったんだぜ?と仲良くやれよ。俺はそっちのガキを貰えりゃいい。甲乙なしだ」
「もういい。何故薨星宮へ続く扉が分かった。私達は毛程も残穢を残さなかった」
「人間が残す痕跡は残穢だけじゃねぇ。臭跡、足跡、五感も呪縛で底上げされてんだよ」