【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
「それじゃあまたね。おやすみ」
「」
「……!!」
傑の両手が耳を覆うように添えられ、キスされると思いギュッと身構える。しかし、優しく触れたのは瞼の上。
「おやすみ、。今晩だけは誰にも上書きさせないでね」
「~~~ッ」
駆け引き上手のキスに翻弄される。傑は上機嫌な笑みを浮かべると片手を上げてあっさり去っていく。は部屋の扉に鍵を掛け、熱くなった頬を両手で覆う。
「あれは悪い男だ。チャラくないけど絶対恋愛慣れしてるっ」
傑のことを知らな過ぎた。高専に入学するまでどんな生活を送ってきたのか実のところあまり良く知らない。がっついてなくて余裕のある大人びた性格なら年下でも年上にも間違いなくモテる。
「ヤバい。考えるな。やっかみで眠れなくなる」
は無心でシャワーを浴びた。横になると頭の中でぐるぐる考えないようにしていたことが渦巻き、少々寝苦しい夜を過ごしたのであった。
──…
一晩明け、が起きると悟の術式を一旦解除させ、傑の呪霊操術と合わせて外を張る。何事も起きることなく空路を移動できたが、終始理子に興味津々な目を向けられていたので気が重かった。
「──皆、お疲れ様。高専の結界内だ」
ひとまず無事に安全地帯に来れたことで無意識に張っていた緊張の糸が解ける。
「これで一安心じゃな!!」
「………ですね」
「にしても手応えのねぇ護衛任務だな。ガキのお守りは二度とごめんだけど」
「お゛?」
「後は日没を待って…──」
トスッ
それは音もなく、気配もなく、予感もなく忍び寄った。
「アンタ…、どっかで会ったか?」
悟の背後から貫いた呪力のないただの鋭い刃物。そこから滴る赤い鮮血。高専結界内の内側なのに一切警報システムが作動しなかった。
「気にすんな、俺も苦手だ。男の名前を覚えんのは」
悟は背後の相手に向かって術式を翳し、相手が退いた先に傑の呪霊が喰らいにかかる。
「悟!!」
「問題ない。術式は間に合わなかったけど内臓は避けたし、その後、呪力で強化して刃をどこにも引かせなかった」
「だけどっ」
「ニットのセーターに安全ピンと通したみたいなもんだよ。マジで問題ない」