【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
傑が戻ってくる間、は豪華な天井を仰いだ。
ロビーにやって来た理子は傑を探していたに違いない。落としていったのはガイドブック。キスした現場をみて顔を真っ赤にし、慌てて逃げて行った。
「やっちまったなぁ……」
外面では悟のほうがキャーキャー言われているが、いかんせん中身がふざけている。人を見下したり、平気で振り回したり、大抵のことは何でも器用にできてしまうから人への感謝や配慮が足りなかったり、気に食わないことがあれば自分のことは棚に上げる奔放っぷり。褒めていうなら超マイペース。悪くいうなら好き放題。そんな悟の性格だからいつか本当に周りから見限られるんじゃないかと放っておけない部分もあったり。
傑は細く流れるような切れ長の目つきだが顔立ちはよく、体格も含めて厳つさがあるが親しみやすくモテる好感度要素が盛沢山。一人称や笑顔、丁寧な言葉遣いなど常に相手に敬意を払う姿勢。それでもって硬派で優しくて、安心感があるのは何処をとっても魅力的。これでモテなかったら一体誰がモテるんだ。そんなプラスだらけの傑と思えば、多くは語らない影の部分があり、ふと気付けば構いたくなってしまう心理を働かせてしまう。
「う~~~」
「。なにか悪いものでも食べた?」
「へっ?!あ、ううん。早かったね。傑」
傑はテーブル越しに向かうのではなく、の横に腰を下ろした。
「露骨に反応されると傷付くな」
「いや、そんなつもりじゃ……」
「じゃあ意識してくれてるって事?」
「あ、うぅ……」
自分で聞いておいて墓穴を掘った。
「フフ。狡いなぁ。もっと意地悪したくなる」
「だって……っ、傑がイキナリしてくるだなんて思わなかったんだもん」
不意打ちのキス。思い出すと傑と触れ合った薄い唇を思い出し、再び顔に熱が戻ってくる。いい男の顎クイなんて反則だ。
「いつだって私は半分諦めていた。の隣にはいつも悟がいる。悟といると君はいつも楽しそうに笑っている。そして極めつけは幼い頃から知っているときた。私はずっと入る余地がないと思っていたんだ」