【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
失言を指摘すると傑は苦笑いした。
が後輩に強く当たるのは術師として仲間として大切だから、その命を失わせないために厳しさを教えている。時には後に引けない戦いもあるだろうが何でも"精一杯"やり遂げようとして逃げる瞬間を間違えれば、待つのは"死"の道。
「だとしても稽古中、はい死亡、はい死亡って百連発は言葉がキツイ」
「実際に一本取られてるんだよ。他にいい言葉なんてある?」
「それなら素直に一本と言えばいい。悟は構いやしないけど君と最初に会った時、いや……顔に似合わないんだ」
「言葉遣いが悪いのは生まれつきだもん。それに本気で凹んでたらイジメたりしない。あ、間違えた」
「後輩で遊んじゃダメだぞ」
「うー……可愛がってるからいいのっ!」
いじめを面白がっているとか性格悪過ぎる。あくまで必要な厳しさだとは尊重し、傑は本人の自覚があるならそれ以上何も言わないことにしたようだ。
「は意外と物事を真剣に考えていたんだね」
「ん?それは……ちゃらんぽらんってこと?」
まるで普段から上辺しか見ていず、その時の感情や勢いだけで軽視している奴だと思われていたのかと癇に障った。
「いや、は口は悪いけど誠実な女性だよ。悟がいるとこういう真面目な話は出来なかったから」
「そう言えばそうだね。任務も傑と二人でやったことないし、悟がいると論点炎上してるし、何かっていえば悟がウロウロしてた気がする」
「君にとって悟はそういう存在なんだね」
「そういう存在って?」
傑は視線を伏せて薄っすらと笑う。
「自然体で君の感情に溶け込んでいる」
「………」
何故だか急に突っぱねられた気がして無性に悲しくなった。
たしかに親戚や兄夫婦抜きで考えれば、悟との付き合いが最も長くなる。だから好きなことも嫌なことでも盛り上がり、分かり合える部分は多い。けれど悟に特別な感情を抱かれていたと知ったのだってごく最近。