【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
「今ここでチューして」
笑んだ悟はの耳元で押し当てるように囁く。性的意味が満載の艶っぽい声に想像を掻きたてられたが、風が吹いて気持ちを持ち直す。真横には傑、程近くには理子や黒井が見ているのだ。
「条件飲むけどそれはまた後で」
「マジで?」
「二言はない。ほら解いた解いた」
「フ。約束だぞ。楽しみにしてる」
があっさり受け止めたものだから悟は驚いた反応を見せた。大凡からかい半分だったのだろう。だがしかし悟の取り扱いを間違えれば火種は広がる。それに何より傑に対して後ろめたさがあった。
「解いたぞ」
「……みたいね。傑、周囲をお願いできる?」
「あぁ…任せてくれ」
「よしっ!それじゃあ沖縄観光の続きだ!」
沖縄観光ガイドブックを広げ、理子の意向を尊重して沖縄の文化や景色を満喫する。
任務に私情を持ち込むのはいけないことだと悟は十分わかっているはず。悟の様子が可笑しくなったのは3LDKの居候生活が始まってからだ。傑の前だといつも以上に距離が近くなる。は鈍いながらも薄々感じ取っていた。
カヤックに沖縄そば、最後に海水族館に行くことになり入館する。
「わぁー。こっちにワラジムシみたいのいる」
「ホントだね。世界最大のダンゴムシの仲間みたいだ」
「ダンゴムシの?見てあの足、ごっついんだけど。何本あるんだろう。1、2、3、よん、ごー…」
「ぶははははは!!こいつキッショ!!キッショ!!」
「ヘンテコな顔なのじゃ!!キッショなのじゃ!!」
「か、館内ではお静かに……っ」
深海魚コーナーを回っていると後ろから大爆笑する悟と理子の声が響く。そのうしろで黒井も困っている様子だ。は思わず呆れた口調を吐いた。
「………何なんだろうだろうね。あの二人」
「残念ながら私達の連れみたいだ。赤ん坊や子供なら未だしも悟は少し黙らせる必要がある」
「フフ」
「なにか可笑しいことを言った?」
「ううん。お母さんしてるなって」
「複雑だな。君にそう言われてしまうと」
騒ぎの原因となった悟と理子の間に傑はそっと割り込むと、必然的に悟はの方に寄ってきた。