【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~
は硬い表情のまま笑い声を落とし、無難な話題をぶつけてみた。
「理子ちゃん。悟は甘いもの好きなんだけど、理子ちゃんの好きな食べ物って何?地球が滅亡する時、最後に食べたいものとか決めてる?」
「最後に…食べたいもの…?」
理子は重い病気をしている訳でもなく五体満足で動ける、喋れる、考えられる状態のまま別れることになる。黒井を引き止められなかったシコリもあり、叶えられることは一つでも叶えてあげたいと"食"を提案した。
横目で悟の顔を見たわけじゃないが、気配で余計なこと言うんじゃねぇと顔を顰められた気がする。
「うむ……。そなたは何なのだ?」
「私はお肉が大好物だけど最後に食べるならやっぱりお寿司!!だって日本人だもんっ」
「それ偏見じゃね?」
「実際、ランキング筆頭にある」
「まあ俺は寿司より焼肉かな。もちろん最高品質のものをジャンジャン頼む!」
「ヘンな前髪は?」
「その言い方やめてもらえます?私は……そうだな。蕎麦、ですかね」
「味気ねぇな。ショボいぞ。爺かよ」
「君は一々文句を付けたがるね。さて私達の意見を聞いたところで理子ちゃんが最後に食べたい物、なにか浮かんだかな?」
「妾は……私も、」
理子が最後に食べたいものを口にする。闇サイトのカウントダウンは動き続けているものの、最後に食べたいものや好きなものを食べさせたいという心意気で店に向かおうとしたが、丁度よく理子の携帯が鳴った。
RRRRRR...
「黒井からじゃ。──…ッッ」
「ん?」
「どっ、どうしよう!!黒井が…!!黒井が!!」
「これは、」
理子の携帯画面には拘束された黒井の姿が。幸い大怪我しているようには見えないが、気を失っているのは確か。
「すまない。私がいながら敵側にとっての黒井さんの価値を見誤っていた」
「傑だけじゃない。イージーミスだ。どうする」
「相手は次、人質交換的な出方でくるだろ。天内と黒井さんのトレードとか、天内を殺さないと黒井さんを殺すとか。でも交渉の主導権は天内のいるコッチ。取引の場さえ設けられれば後は俺達でどうにでもなる。天内はこのまま高専に連れていく。影武者はでいいだろ」
「ま、待て!!」