【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第38章 呪術廻戦✿七海健人「夜の蝶」
情熱的な甘ったるい接吻。
体を幾度も抱き締め返しては様々な角度で唇を貪る。
「っん、はぁ……っ」
「ダメだ……ッ。キスだけじゃ足りない」
「七海くん抱いて。もっと近くで抱き締めて」
「さん……っ」
七海は首筋に唇を当ててカーディガンを肌蹴させた。
薄いグリーンのキャミソールからみえる丸びを帯びた滑らかな肩。
七海はそこにも唇を寄せた。
「こうして貴女をもう一度抱けるなんて夢みたいだ」
「私も。七海くんにずっとこうされたかった」
「好きです、さん。あの時告げられなかったよりも、貴女が好きです」
駆け抜ける想いが止められない。
一度離れたからこそ貪欲さを増す。
離れたときの辛さを知っているから。
失った瞬間の大切さを思い知ったから。
ひらひらと舞う白い蝶を見るたびに幾度も胸を締め付けられた。
丁寧にの服を脱がしていった。
浮かされそうな熱量でも今この瞬間を大切にしたかった。
のホックを手にかける前にもう一度キスを交わす。
「ずっと気になってたんだけど……聞いてもいい?」
「なんです?」
「普段、女の人とする時もこんなにキスしたり、優しいのかな…って気になって」
昔の女性関係を持ち出されるのは相応しくないが。
わだかまりを感じるのなら言葉にして伝えたいと思うのが筋というもの。
「こんなに頭の中で考えながら抱きたいと思った女性はさんだけです。キスしたり、優しくするのは貴女が愛おしくて、傷つけたくなくて、可愛い反応をみるのが楽しいからです」
それを聞いたは照れたようにふにゃっと笑う。
もっと喜んだ顔が見たくて顔中にキスの雨を降らした。
唇だけじゃなくあらゆるところに。
人には同じ目と鼻と口がついているのにこんなにも愛おしい。
何度キスしても物足りない。
この腕の中でしか見せないの表情。
「当時の私をひっぱたきに行きたい。貴女を誰よりも愛していたのに、今は一番憎たらしい幸せ者です」