【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第38章 呪術廻戦✿七海健人「夜の蝶」
無理やり捻じ込んでトラウマを植え付けてしまっては困る。
には幸せになってほしい。
心の底から喜べる異性と出会ってほしいからだ。
「…股…?」
「ええ、そうです」
はキョトンとしていた。
風俗の知識があったらそれこそ衝撃的だが。
「やり方はその…、局部を密着させて圧迫・摩擦することで疑似挿入感を味わえるセックスプレイです。過去に一度経験があり、そこそこ気持ち良かったので如何かと……」
股に付け根にあったものをみて想像したのだろう。
初体験相手にこの大きさは荷が重すぎる。
七海のソレは日本の基準値を大きく上回っていた。
なので素股を提案した。
は視線を揺るがしている。
「七海くんは…その、元カノさんは何人いたの?」
「ひとりです」
「えっ?」
「それ以外は適当な相手とだけ。これから先、誰ともお付き合いする気はありません」
七海はキッパリといった。
誰とも付き合う気はないからとも付き合えないと。
もそのうちの適当な相手だと。
遠回しな残酷だと呪うしかない。
「私には恋愛は重すぎるのです。以前お付き合いしていた女性から言われました。メールも普通に返していたのに愛されている実感が沸かないと。その時、以前から思っていたことが納得出来たんです」
「…?」
「どんな風に自分と向き合っても、他人を心の底から愛そうとは思えない。淡々と一人で過ごしていることが一番楽だと気が付きました」
の不安げな要素は過去の相手にあるらしい。
恋愛感情だけなら本気で愛した人はいない。
それ以外でなら何人もいた亡き戦友達。
でもそこから逃げた。
もう何もかもウンザリだった。
なのに就職先でこんな想いに巡り合うとは思わなかった。
本音と嘘が交差して本物のクソだ。