【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第38章 呪術廻戦✿七海健人「夜の蝶」
ジャケットの上から触るのも何だがもどかしくなってきた。
きっちり締めたネクタイも煩わしい。
七海はボタンをひとつひとつ外していった。
ブラウスのボタンが肌蹴ると腰のファスナーも下ろした。
ベッドに向かう足跡に服が落ちていく。
まったくもって雑然とした情事だ。
後から絶対に後悔するのに早く肌に触れ合いたい。
「あっ……」
「これも脱がしますよ」
お互い下着だけの姿になった。
けれどの身につけているものが多い。
生足でスカートを履くのは女子高生くらいだ。
大人になったら何故かストッキングを履く。
まったくもって不便なマナーだと思う。
ストッキングがこの上なく邪魔くさい。
肌の色にあったストッキングを脱がすとの生足をはじめて目にする。
なめらかな色艶で思わずキスしたくなる肌触り。
膝に口を寄せるとの内腿が繰り返し反応した。
「足にキスされるのが弱いんですか?ほらまた…。ぴくんと動きましたよ」
七海は膝から内腿に向かって唇を落としていった。
よく手入れされたしなやかな脚線。
太すぎないグラマラスさ。
この脚に何度誘惑されたことか。
クールビズの時だけは腕をみせた。
それ以外はジャケットだ。
脚は季節によらず、肌の色が直視できる。
常にストッキングを身につけているが乳より毒だった。
歩いている時。
段差からみえた時。
会議中の机の下からみえた時。
残業で誰もいないからと、隣りの席に座られた時が一番際どかった。
いや、一体なんの話をしているんだ。
その脚に今こうして口付けている。
「脚フェチではないんですが…、今とても興奮しています」
股の向こうからのクスッと笑った声が聞こえた。
正直な言葉を口に出すとツボにハマるらしい。
まったくもって理不尽。
「じゃあ何フェチなの?」
はニヤつきながら聞いてきた。
「私は断然、うなじ派です」
そうキッパリ断言したらまた笑われてしまった。