【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第37章 呪術廻戦✿夏油傑「呪われた谷間」
触れられて初めて、トクン……と胸の奥で特別な鼓動が鳴った気がした。
傑は「なるほど」と呟き、指をなぞり抜いた。
「なにか、分かったんですか…?」
「その前に場所を移動しよう。外にいる呪霊を取り込んで…私の隠れ家にお引越しだ。嫌だろうけど力を抑えるため、今ここにいる呪いにおっぱいを触らせよう」
「えぇえっ!?」
「道中は危険だ。私も祓う力は持っているけどここでは使えない。もしこの呪霊たちを野放しにすれば、ほかの人間に危害を加える可能性がある。そうなったら……君はどうする?」
そんなのは決まってる。
誰も傷ついてほしくない。
おっぱいを触られて呪いを祓えるなら容易いことだ。
「いい顔だ。さあ……あいつ等に存分、おっぱいを触らせてやるんだッ」
「っっ…──」
はそれを合図にブラジャーをひん剥いた。
ぼよよぉ~んっと跳ね上がるおっぱい。
カーテンを開けた久しぶりの日差し。
ずっと覗いていた呪霊の手や触手が一斉に、の体に這っていった。
『カサカサカサ』
『チュッぱチャぷス』
『オィ オィ』
あらゆるものが体に這い、鳥肌が立った。
冷たいというより妙に生ぬるい。
ベトベトしていたり、粘膜ようなものがネバッと肌をなで、おっぱいだけでなく…背中や太腿の方まで奇妙な触り方をしてきた。
「ひィ ぃいい……ッッッ」
気持ち悪い 気持ち悪い 早く消えろ 早く消えろ
は見た目の恐ろしさにぎゅっと視界を遮り、必死に堪えた。
耳元でケチャ…ペチャ…と汚い音が消えると同時に這うものも無くなり、ガタガタと震える手足が地べたについた。
どうやら生々しい呪いたちは消え去ったようだ。
「よく頑張った。私の手をとって……家族になろう」
は頷き、一筋の涙を流した。
傑の手のひらに指先を乗せ、新しい一歩を踏み出したのであった。
傑の隠れ家はどこにでもあるアパートメント。
しかし、ドアを開けると広がる別世界が広がっていた。