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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第37章 呪術廻戦✿夏油傑「呪われた谷間」


一体どこから入ってきたか分からない男は「夏油傑」と名乗った。

「あの…夏油さんは」

「傑でいい。私もと呼ばせてもらうから」

「ぁ…あの、じゃあお聞きしますけど。なんで…家に?」

どうして家に入れたのか。

はまず疑問に思ったことを口にした。
人のカタチをしている新手の物の怪かもしれない。
すり抜けてきたのなら当然疑うべき点だった。

「にも見えているだろう。何年も前から…君の廻りをうろつく、呪霊たちを」

「呪…霊…?」

あの物の怪の正体は、どうやら呪霊という負の感情が具現して意思をもった異形の存在だと説明された。

「君の力は年々強まっている、体の成長とともにね。外にいる奴ら…数えたことあるかい?」

は首を横に振った。
「ざっと数えて20はいた」と傑は答えた。

「あなたは…何者、ですか…?」

呪霊を視認し、この家に入ることができた人間。
只者ではないはずだ。

傑はもう一度「君を迎えに来た」と繰り返した。

「このままでは君は呪いに飲み込まれる可能性があった。さっき呪霊に襲われた時、何かされたはずだ。思い出せることはないかい?」

「………、……胸を…」

「そう!は今まで消してきた共通点を頭(ここ)で理解しているはずだ。だから君はまだここに存在している。家族のこと、友達のこと、同級生のこと、君のまわりに存在していた奴らは君に 何をしてきた……?」

傑は仕舞い込んできた記憶に揺さぶりをかけてきた。

家族が消えた理由…
友達が…
同級生が…
すれ違った人が…、呪霊が…──

それにはすべて共通点があった。

「……自分で、触っても…問題ないんです」

「うんうん」

「最初に…消してしまったのは、私のお父さんでした」

当時小学校5年生だったは、本でみるような物の怪が近所の公園にいたことを両親に話した。心配した両親はすぐ神社に急ぎ、お祓いをするために大幣でバサバサと叩かれた。

家に帰って安心して眠りにつこうとしたら、ベッドがごそっ…と動いたのだ。

《…お…父 さん……?》
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