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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第35章 ハイキュー✿北信介「ちゃんと、隣りに。」


その日は部活があったから話は後日、実行された。祖母と入れ違いになったら困るから事前に話して、お茶だけ用意してってお願いした。祖母は大変喜んでくれた。信介は恥ずかしくなった。よかったね、よかったねって何回も頭撫でて褒めてくれた。ちゃんと挨拶して、緊張したけどちゃんと目をみて話すの頑張ったから、神様からのご褒美なんじゃないかって信介は思った。

「ほな行こか」

同じタイミングで下駄箱に靴しまって、外靴を履くのが照れくさい。祖母の好きなものは生ものだから下校まで持っとくのも悪いと思って、下校時に買いに行こうという話になった。

が隣りに座ってるんじゃなく、隣りを歩いてる。妙な気分だった。嬉しいのと恥ずかしいのと緊張して足と手が一緒に出ていないか、ちゃんと一歩一歩確かめる。

「なんかごめんね。北くんまで遠回りに付き合わせちゃって」

「なんも気にせんで。こうやって歩いて話すんも楽しいし」

「うん。そうだね」

が笑ってくれて自然に気持ちが楽なる。といると感情が色んな方向に変わるけど、最終的には安らぎを感じる。この子と話せて良かった、この子に出会えて良かった、この子を好きになってよかったって思えることができる。要するに至福のときだ。

寄り道したかったけど家で祖母を待たせている。ちゃんとしてればまた一緒に帰れるかもしれない、隣りを歩けるかもしれない、手を繋げるかもしれない。目的の物を買い終えて、いつも歩く道までやって来た。

「うわあ。これ全部おばあちゃんの田んぼ?」

「ああ。今はしょぼい殺風景やけど、秋になるとここら辺一体黄金色に光る。にも見せてやりたいなぁ……。絶対感動すると思う」

広々とした田んぼには田植えしたばかりの緑の葉っぱ。出穂も開花もしてない分げつ期だ。10月になれば緑が黄色になって陽に当たって黄金色に光る、素晴らしい景色。

「じゃあその時になったら教えてもらいたいな。北くんの大好きな風景」

「ええよ。ついでに刈りたての新米食わしたる」

「じゃあ長靴用意しないとね。あとはタオルと──」

今から張り切るのことが無性に愛しく思う。目を細めてみてるとは必要な道具を指折り考えていた。
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