【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第34章 ハイキュー✿松川一静「ワンナイトラブ」
しばしの沈黙。
会話したい気持ちがあったから携帯の画面はいつの間にかスリープ状態になっていた。女の人が会話を切り出すのを待っている状態。
「ひとり…?」
「…ええ」
「暇してる…?」
「…まあ」
「このあと予定ある…?」
「…いえ」
「お酒飲んでる…?」
「…いえ」
単発的な質問を繰り返す女。
これが世の中でいう逆ナンってやつだ。
普段出逢わないタイプの女の人だったから…。いや、もうこの段階だから正直にいうと超好みのタイプだった。緊張してあがっている俺自身がいる。
「ねえ。場所移動しちゃう…?」
「…」
頭ん中ぐるぐるしてたけど反射的に体の芯が熱くなった。
ハンパなく積極的な女。
10秒目があったくらいでこんなにグイグイきて、それを何を意味するのかも合点がいった。誰でも良いのかよ…と我に返ろうとしたが期待を膨らます悪魔が囁く。
「先に言っときますけど。俺…コーヒー代くらいしか金ないっスよ」
「あれ、年下…?まあいっか。奢ったげる」
「いいんスか?」
「うん。場所は私が指定して良いでしょ?」
名前も知らない女の人にコーヒー代を奢ってもらい、その足で真っすぐ噂のラブホテルってところに入店した。