【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第33章 ハイキュー✿花巻貴大「世界に幸あれ!」
俺はラブホの雰囲気に流されたくなくて、の頭を撫でて、タオルを被せることを選んだ。
拒まれるのが一番怖くて…、とことんヘタレで情けねえ。
「あんま濡れなくって良かった。お湯たまるまで15分とかそこらだから、その間に花びら作っちまおうか!」
「…うん」
とんとんと叩くように拭いたら、水そこまで吸い込んでいなくてひどい濡れ方じゃなかった。
温かい場所に干していれば明日中には十分渇く。
バラの花びらを傷めないように一枚一枚丁寧にちぎり、花占いをする。
(いける、いけない…いける、いけない……)
たくさんあった花びらもだんだん減ってくる。
なんでこんな乙女チックなことやってんだろ。
男ならグイっと行きゃあ良いのに。
今までそうならないように気い逸らして、優しくし過ぎたから土俵に上がるのが臆病になっちまった。
毎度のことの際どい言動は勘違いしそうにもなるよ…。
ここに来たのだって本当は思い出作りのためかも知んない。
俺が勝手に都合のいいように解釈して、が許してくれたんじゃないかって思いそうになる。
ビビってたのだって、俺が男っていう生き物だから襲われるんじゃないかって涙目になったのかもしれないし。
言い訳ばっかだな…。
「…。真面目なこと、聞いていいか…?」
「……うん」
自分で自己解釈するのはやっぱり良くない。
俺たちには喋れる口と意志っつーもんがあるんだから。
「さっきまでなんも知らねえフリしてたけど……。を、抱きたい」
心の中はウジウジ悩んでたけど、単刀直入にいった。
の反応を見るように目をやっていると、少し間をおいてコクン…と頷いたのが見えた。
「……マキたんに…、抱いてほしぃです…」
「っ…」
自分から確認しておいてなんだけど。
ドキッてした。
だって可愛い顔すんだもんよ。
「うん……大好きだぜ。」
「私も。…マキたんのこと、大好きだよ」
腰と肩を抱き寄せて、唇の弾力を試すように押し重ねていると…お湯がたまったと音が鳴った。