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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第32章 黒子のバスケ✿今吉翔一「道ならぬ」




「この荷物、全部自分が持ってくるん?」

「そんなわけないでしょ。お父さんの車で運んでもらう手はずだから問題なし。それより喉渇いたでしょ?あがってよ」

「おおきに~。ついでにトイレ借りてもええ?」

「お好きにどーぞ」

お手洗い場所を教えて、甘いお菓子とお茶を食卓テーブルに用意する。リビングダイニングにやって来た今吉は部屋のなかを満遍なく見渡していた。

「家族写真か。これ最近撮ったやつ?」

「今年の夏休み、タヒチへ行った時のね。食べものも美味しかったし、なんといっても海は青くて綺麗だったなあ」

「島はええよなあ。このもう一人写ってるんは弟くん?」

「いや…、兄なんですけど」

「あーこれ、お兄さんやったんか。なんや可愛げのある顔しとったから」

なんとなく家族の話をしたり、旅行の話をしていたら写真を見たいといったので自室のドアを開ける。

「へえ~。ちゃんと女の子らしいお部屋やな」

「どんな部屋想像してたのよ。たしかこの辺に…っと」

思い出のアルバムを探しにクローゼットを開けて、屈んだ高さにある段ボール箱をあさる。すると後ろの方でなにやらウィィィンと振動する音が聞こえた。

「こんなん仕込んでるなんてオタクもエッチやな」

「??…それ。ただのマッサージ機でしょ?」

「…それ…本気で言っとるん??」

今吉が手に持っているもの。

それは母がよくソファーで寛ぎながら肩とか腕まわりの凝りをほぐすために使っている手持ち型のマッサージ器具。も母と同じように肩が凝りやすい体質だったため、使ってみたらハマってしまい、自分用に購入したものだった。

「本気もなにも使ったことないの?」

「使ったことあるよ。ラブホとかで」

「ラ…ラブホって……」

「雄星くんに使われたことなぁい?こーいうとことか、こーいうとことか」

「………」

寝る前にいつも使っていたからベッド側に置いていた。健康的なマッサージ器具なのに、今吉の顔つきが急に変わったようにゴクリと息を飲んでしまった。
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