【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第28章 ハイキュー✿金田一勇太郎「リライト」
に想いが届いて、頭のてっぺんから足の先まで身体全体が温かくなる。
「あっは、やべ…。嬉しくって泣きそ…」
「金田一くん泣き虫じゃん…。もう泣いてるし…」
「っ、あ…あんま見んなッ…」
涙腺が弱いってのはよく言われる。
試合に負けたら悔しくて涙が出ちまうし、感動するアニメとか動画とか見たら吊られて泣いちまうし。
どうしようもない緩い涙腺。
「…っっ」
情けなくって嬉し涙をゴシゴシ拭いてたら、が肩を預けるように体重を掛けてきた。
「…ごめんね。あのとき…答えられなくって…」
「あ…あぁ、いいよ…。理由聞きたいわけじゃないから」
フラれた理由はやっぱり気になるけど。
俺のどこが悪かったのかなって。
告白の仕方とか、裏庭がダメだったのか、応援の気配があったからだったのか、そういう気分じゃなかったのか…、ザッと考えるだけで100通りくらいある。
「あのときね…。ホントは嬉しかったんだ」
「…っえ」
「金田一くんから見られてたの…、その…前から気づいてたっていうか…」
「あー…」
は昔から視力が良かった。
宝探しとか缶蹴りとか、すぐになんでも見つけてたし…。
つーか俺、そんなにバレるほどすげー見てたのか。すげー恥ずかしい。
「…金田一くんと付き合いたかったけど、…部活…バレーしてるでしょ?今もだよね…?」
「お、おう…」
「あの時はね…。たぶん付き合ったら…金田一くんに迷惑かけちゃうと思ったんだ。バレー頑張っててほしいのに、私のこと見てって…わがまま言っちゃいそうで…」
──…なにその可愛い理由!!
「私も、金田一くんのこと好きだったから…一緒に長い時間過ごしたくって、迷惑かけちゃうと思ったから……ごめ」
我慢できなくなって抱き寄せる。
「謝んなくていい。謝んなくていいから……っ」
あんな可愛いこといわれて我慢できるはずがない。
はすっぽりと胸におさまって、ずっと触りたかった艶のいい髪が顔の近くにきていて…もっと強く抱き締めた。