【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第28章 ハイキュー✿金田一勇太郎「リライト」
高校卒業して2年。
20歳になった俺らはほとんど変わってなくて、晴れ着から当たり障りのない服装に着替えて居酒屋の宴会席に集まった。
「おまえの頭、高校んときと全然変わんないなァ~」
「そっか?サイドを刈り上げたくらいは変わったけどよ」
成人を迎えればアルコールを飲める年齢。
何人かはビールをごくごくと胃袋に注ぎ切っており、正常とはいえない言動も増えてきた。
俺はビールを飲んでみたけど、やっぱり苦くて飲めたもんじゃない。残しちゃ悪いと思って無理くり飲んだりして、麦茶を大目に流し込んでいた。
(…やっぱ…可愛いなぁ…)
先程から迎えの席に座るに自然と目が行ってしまう。
も同じ大学生。
資格とかたくさん取ってるみたいで将来のために頑張っており、俺はただ聞き耳を立てるだけで会話に混ざれないもどかしい自分。
(…さすがに結婚はしちゃいねェだろうな。彼氏とか、やっぱいんのかな…)
男が放っておけない可愛さ。
化粧のせいなのかアルコールのせいなのか、頬っぺたは赤いし、唇は潤って艶だっている。
(…キス…したら、どんな感触なんだろ…)
俺は未だにキスしたことがない所謂童貞ってやつだ。
告白されるほど格好良くもないし、彼女を作りたいと動く行動力もない。
だってバレー好きだし。
まだ20歳だし。
そんなこと考えてたらいつの間にか独り身。
今はまだそんなに焦ってないけど、結婚がどうのこうのっていうより童貞は卒業したいな…って思いながら過ごしている日々。
「ねえねえ、金田一くん。頭のトゲ…触ってもいい?」
「え?あ…あぁ、別にいいけど…」
「やったー。ツーンツン」
「…」
いつの間にか隣りにやって来た女の子。
よりも男の評判は高いらしいけど、俺が好きなのは今も昔もなのかもしれない。
女の子に触れたらそりゃ…まあ、ちょっとドキッとするけど、同窓会でと再会できて良かったなって思ったりした。