【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第27章 ハイキュー✿国見英「ねごと」
それから金田一に愚痴を聞いてもらっていた。
聞いてもらうだけで幾分か心は軽くなって、イライラとした不純物で精神的な浪費も削減できている。
「あいつのどこが好きなんだ?って聞いたら、男の子っぽい性格とキリッとした目が好きなんだと」
「まァ…女々しい性格ではないよな、あいつ」
「あと天然っぽいところも可愛いんだと。こんな厳つい目ェしてんのに可愛いとか意味不明」
「国見は垂れ目だし、中性的な顔つきだから…」
影山の真似をして目尻を上にやっていると、金田一は俺の顔について評価してきた。垂れ目は別に良いとして、中性的=いわゆる女顔と言われて昔の自分を思い出す。
身長がぐんぐん伸びてきてから言われなくなったけど、女の子みたいとか、女装似合いそうとか言われてもちっとも嬉しくない。
「あー…気にしてたんなら悪ィ」
「気にしてたこと言ったんなら余計に立ち悪い」
「そうは思ってねェけど…。俺とは違って好かれやすい雰囲気だし羨ましいよなっ」
「ほかの奴に好かれてもなって感じだけど。自分の顔はそこまで嫌いじゃない…。金田一は一途そうで性格悪くないのに全く見向きもされないじゃん。そっちの方が可哀想だよな」
「ぐ…ッ!…今の言葉は深く胸に突き刺さった…ッ」
「はは」
俺より身長高くて、男っぽくて、面倒見もまあまあ良いのに女子から全く相手にされてない。
男子、っていうより、ただのクラスメイト的な扱い。
俺よりイイ奴なのに異性に関しては劣等生。
「でもよォ、ここ数か月みる限り……あり得ないと思うけどな。俺は」
「…」
金田一の言う通り、影山は馬鹿がつくほどのバレー馬鹿だ。女にこれっぽっちも興味のない態度。
だから何も心配することはない。
そう安易に思いたかったのに…。
2年生に進級してと影山は同じクラスになった。
それだけなら百歩譲って許してやった。
なのに、二人で立ち話していた光景をみて…さらに憎悪を膨らませてしまった。