【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第27章 ハイキュー✿国見英「ねごと」
話してた内容を直接聞こうと思ったが、から報告してくれると思って、のんびり構えていたのが仇になったのかもしれない。
「…いつになく機嫌悪いな。おまえ…」
これまで通りたまに俺の帰りを待ってくれている。
一緒に帰ったり、無断で部屋に上がってくることはあるけど、全く関係ない話をするだけで報告は一切なし。
俺に話せないような内容なのだろうかと勘繰ってしまう。
「まァ、イラつくのは分かるけど焦んなって。別に大した内容じゃねぇぞ。きっと」
「だったらなんで俺に言わないんだよ」
「それは…まァ…、どうでもいい会話でも自分の中で繰り返して温めておきたいとか」
「2回もネタ打ち合わせしてんのかよ…」
俺が偶然みたのは二度あった。
この際、の気持ちはあることは認める。
だが、あの影山はどうだ。
女にこれっぽっちも興味無さそうなのに。
自己中心的でコミュ障なのに。
と話してた。
「気になるんなら本人に直接聞いてみればいいだろ。時間経つと余計に」
「もう2週間経ってる」
会話の間に入っていく図々しさはない。
待っていれば今までのようにが話してくれると思ってたからだ。
無駄な労力を使いたくない。
でも気になる。
この感情に名前を付けたくなかったけど、1年も経てば言われなくたって認めちまってる。
「…このまま黙ってみてたらどうなると思う?金田一少年…」
「え~…そうですねぇ」
「それ…任三郎、だっけか…?」
「あ。分かってくれた?」
「まったく似てねえけど。つか金田一少年の名言はアレだろ」
「あー…なんだっけ」
似てないモノマネをされ、少しだけ心に余裕ができる。
まだ笑えるってことは大丈夫だ。
と影山は特別な関係になりはしない。
の異性関係はよく知ってる。
必要なければ俺以外の男とは喋らない。
目で追うくらいしかできない行動力。
幼馴染の俺だけは特別扱い。
だから大丈夫。
俺が行動しなくたって、の恋は絶対に実らないって知ってるから。
…だから大丈夫。