【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第27章 ハイキュー✿国見英「ねごと」
は部活動には入らず委員会活動をしていた。
小学生の時に比べ、中高生になったら完全下校時間や門限が長くなる。北一はバレー強豪校であったから練習時間はみっちりだった。
遅くまで待ってなくていいのに、がたまに一緒に帰ろうとしてくれていたことが今までよりも特別な感じがして…妙にくすぐったかった。
「なあ…。おまえのアレ…」
「アレっていうな。だ。幼稚園からの腐れ縁」
同級生でバレー部所属の金田一とは馬があった。
俺と同じで影山のことを毛嫌いしている。
もちろんそれだけで馬が合っているってわけじゃないけど色々とだ。
「へえ…。ちゃんっていうんだ」
「馴れ馴れしく呼ぶな。気持ちワリィ…」
「ええッ、じゃ…じゃあなんて呼べばいいんだよ」
「ブス」
「っ、幼馴染だからってそりゃひでェだろッ」
そしたら金田一は一回考えた顔をして…「かわいい」と単語が地雷だと踏んだのか、「お…お似合いだな~」と俺の顔をチラチラ確認しながら言ってきた。
……ムカッときて腹が立つ。
「金田一…、勘違いすんなよ?この世が幼馴染と羨ましい関係だなんて…まじで信じんなよ?」
「…顔がまじ恐ェんだけど」
「冗談は寝て言え」
「ああ……まァ、心配すんな。俺は…大丈夫だからさ」
「…大丈夫ってなんだよ…」
「大丈夫は、だいじょーぶ、なんだよ」
「チッ」
何もかも見透かされたようで腹が立つ。
けど、一人で抱えんのが辛かったのも事実…。
ただの同級生だったら無視していた。
金田一だったら…、俺の愚痴に付き合ってくれるんじゃないかって。
顔や髪型に似合わず真面目で聞き上手だから。
「うっせーよ…」
遠くに見えていたに視線を移すと、それに気付いて大きく手を振ってくれる姿。
…けどな。
俺は気付いてるんだ。
おまえがさっきまで浮ついた顔で瞳に移してたヤツのこと。
嗚呼、ホント……自分が嫌いになりそうだ。