【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第24章 僕のヒーローアカデミア✿ホークス「片翼のビスケット」
「あわわ…。派手に転んじゃっちゃね。もう大丈夫だからね。これで良いかな……」
「…?」
子供の膝の怪我を覗き込んだは、おもむろに拾い集めた羽を1枚手にとった。一体その羽でなにをするのか子供を抱えたまま見守っていると…、その羽軸の先を損傷部に突き刺した。
「──!!!」
「ね?もう痛くないでしょ…?」
「うんっ!全然痛くない!!お姉ちゃんありがと~っ」
泣き止んだ子供はすっかり元気になって走り回り、ホークスはその場で愕然とする。
「よかったぁ……。元気になって」
「………………、」
「?」
ホークスは血相を変えてに問うた。
が話してくれた辻褄を合わせ、隠された秘密に気付いたからだ。
身体を離れて、数日経ってもなお強い生命力を持つ羽。
1枚とると2枚になって生え変わる羽。
羽をとってもストレスのない身体。
毎月行われている定期検査。
これで良いかなという加減を匂わす言葉。
そして、注射のように羽軸の先を刺すだけで治癒させてしまう有する個性の姿。
仮にもしこの力が外傷だけでなかったら…。
羽の大きさによって回復力が違ったのなら…。
誰でも持ち運べてしまう羽の姿した魔法の薬だとしたら…。
「ッ……。その病院は…、おまえの主治医は誰だ…!!」
「ぇ?……」
「いーから教えてくれッ…!!!」
最悪のケースを考えた。
傷を癒す…、魔法の薬となるのなら、なおさら取引されている可能性が高い。これだけの力を有するなら委員会が管理していてもおかしくない。幼少期にヒーロー公安委員会に資質を認められ、育てられたホークスはの目をしっかりと見据えた。
その訴えには躊躇った様子をみせた。完全な黒星。
(あの子供には悪いことをしちまったが、危うく見過ごすとこだった……)
ただ増えて生えてくる羽ではなく、高い回復力を有する羽。
人々を助けたいのなら…と主治医に口止めされていたは、その病院と主治医の名前を教えてくれた。しかし、最悪なことにその高額な売買には、実の両親も関わっていたことを知らされたのであった。