【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第24章 僕のヒーローアカデミア✿ホークス「片翼のビスケット」
ふと我を忘れて魅入っていることに気が付き、高揚した気持ちを抑えながら口を開く。
「あー……えっと。俺、Y中のホークス。よろしく!」
「Y中……。私は…、U中学校に通う1年の…です。ご親切にしていただき…ありがとうございました」
「あ。ってことは俺らタメじゃん!敬語なんて止してよ。今日、そっちも始業式終わり?」
「うん…」
自分に自信がないのか声が全体に小さい。しっかり耳に聞こえちゃあいるけど、大人しいと余計にあーいう素行の悪い連中に絡まれるんじゃないかと少々心配になる。
「昼飯とかもう食った?」
「ううん。このあと、お家に帰ってからと思ってて……」
「あ、そーなんだ。兄弟とかいるの?」
「ううん。私ひとりっ子で……」
「じゃあ俺と同じだ…!これ、お近づきの印にもらってよ。パピ○食べれる…?」
二本食いしようとしようと思ってたパピ○の半分をに手渡す。小腹を満たすような鶏の唐揚げ棒でも何でもよかったのだが、昼飯前にアイスとかなんか贅沢な気がして…なんとなく買ったものだった。
「家、早く帰んないと心配する人とかいる?」
「ううん。私、ひとりだから……」
「………え?ああ聞いちゃマズかったかな。悪ぃ…」
「ああいや……。その…ご飯食べるのはいつも一人だけど、お父さんもお母さんもちゃんと居るから……」
「……えっ、ああなんだ!てっきり俺と同じかと…」
「…?」
もしかして、似たような境遇なのかなって一瞬だけ期待してしまった。不健全だけど、心配する人がいないのならもう少しだけ一緒に居られるのかなって…淡い期待を抱いちまったからだ。