【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第23章 僕のヒーローアカデミア✿ファットガム「嫁さんのいる生活」
がつがつ食べる姿をは頬杖して、じっと見てくる。
「美味しい?」
「うんっ、めっちゃ旨い。の料理は三ツ星級や」
「ミシュラン食べたことないくせにー」
「ミシュランは値段のわりに、大きい皿にこんなちょっとしかあらへんから詐欺やろ。安くて旨い…、これが俺のいう一番や!」
「うんっ、やっぱり安くて旨いが一番だよね!………でも、人生で一度は高級レストランに行ってみたいと思うけどねー」
は関西出身ではなく、関東出身だから標準語を話す。たまにイントネーションがごっちゃになってエセっぽくなるけど、当の本人は気にせず喋り続けるから、なんか可愛いって思ってしまう。
「あ。お風呂沸かしてくるね」
「おおきに」
は気の利くお利口さんだ。おっとりしてるけど芯はしっかりしているし、見ていて危なげもあるけどそこもまた守ってやりたいと思ってしまう。
(手放したくない彼女ってこういう奴のことをいうんかな………)
俺とが出会ってのはおおよそ1年前。親は早くに死んでしまって、自立した生活を送ってたのだが妙な客に付き纏われて大阪まで逃げてきたと俺に話してくれた。
なんで大阪?と思ったりしたけど、この街に来なかったら一生出会わなかったかもしれない"運命"っていうものを感じた。
妙な客は大阪までしつこく迫ってきて、逮捕されても良かったんだがは首を横に振って、相手は不起訴処分になっただけ。そんとき俺もその現場にいて、自分の事務所でなんとなく相談に乗ったりして、まあ…いま思えば見た瞬間から気になってたのかもしれない。
話しているうちにいろんな顔、もっとこいつのこと知りたいと思って、お礼に作ってくれた飯がめっちゃ俺好みで。会いたいなって顔を見ない日は思い耽ったりして………。金に困ってるっていったから、一緒に住まへん?って付き合う前提をすっ飛ばしてうっかり口にしてしまったのが同棲=お付き合いの始まりというわけや。