【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第22章 僕のヒーローアカデミア✿治崎廻「愛してる、だけじゃ伝わらない
「行かせちまっていいのかァ?オーバーホール…」
「あァ…これでいい。これから忙しくなるぞ。まずは組長に釈明だ」
「お供しやす」
「くそ!てめえらだけイイ顔になりやがってよォ!!キエエエ!」
は予定通りの新幹線で地元に帰らせた。組長にはこれまでのことを打ち明けたうえで深く頭を下げ、カタギのと所帯を持ちたいと告げた。
「おめェ……。見ないうちに変わったなァ」
「……」
「…もういい、頭をあげろ。ヒーロー科志望のカタギの嬢ちゃんか……。こっちに来ていたのなら一度見たかったが、この件に関しちゃあ遅かれ早かれ親御さんに謝罪しなきゃならねェ。嬢ちゃんの方はおまえに任せる。俺からも雄英に連絡してみよう」
「っ!!……組長…、それじゃあ…っ」
「今まで目を瞑ってきたことをすべてチャラには出来ねェが、その任侠ヒーローってのも面白そうじゃねェか。裏社会のダークヒーロー…、俺ァそういうの結構好きだぜ?」
ひとつ屋根の下に暮らしていても、しばらく顔を見せてなかった組長は笑顔をみせて承諾してくれた。上手く行き過ぎかもしれないがその勢いを止めず、の両親に聞き入れてもらうため、やるべきことを進める。
──その頃。
雄英では入学試験後の重要会議が行われており…。
「ごめんごめん。トンデモナイ大御所から電話が掛かってきて長引いてしまったよ。それで、いまは誰の成績会議をしているんだい??」
「いまちょうど、大遅刻した万有少女の話しをしてたんだ。イエァァ!」
「それは丁度いい。彼女の総合成績はどうなったんだい?」
雄英の校長である根津はちょこんと席に着くと、実技試験のカメラ映像を見ながら教師たちは協議を始める。
「遅刻した筆記試験をのぞいて、実技試験だけみると仮想敵ポイントで3位、救助ポイントで2位…、20点以上の点差をつけて実技総合1位となっている」
「あの状況下でよくこれだけの点数を……」
「視野が広く、捕捉範囲も広い…。人や物といった対象物を引っ張ったり、突き放したり、磁石みたいな応用の効き目がある個性ですね」
「いや、俺はもっとこいつを評価してほしい!このムービーだァ!ヨーチェケラ!」
プレゼントマイクは画像を切り替えて、ある救助シーンを映し出した。