【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第4章 ハイキュー✿黒尾鉄朗「年上男」
部活が終わり、汗を拭きながら携帯をみるとから着信が来ていたことに気付く。
「……!」
返信してから自宅にも連絡し、その浮足立った足での住む家へ向かう。の家はオートロック式のマンションのため共用玄関で少し緊張した面持ちで部屋番号を入力する。
『はい。どちら様ですか?』
の淡々とした声を聞くと一安心し、名前を名乗るとドアが開く。エレベーターを登ってまたインターフォンを鳴らす。
「いらっしゃい。早かったね」
「直行したからな。……悪ぃけど風呂貸してくんね?」
「どーぞ」
からの着信は「今日、親いないからどうする?」とのお誘いメール。高校生の身分ではヤル場所も限られていて、黒尾の家は祖父母が常にいるので不衛生なことは大っぴらにはできない。よってスリリングな学校が恒である。
「あー……いい匂い。お前が作ったの?」
「うん。食べるでしょ?」
「食う食う」
「…って言ってる傍から食うなってーの!」
「美味ぇわサラダ。あー…先風呂いただく」
「着替えある?良かったら貸すけど」
「んじゃ借りるわ」
ついでに洗濯するものも聞かれ、黒尾は言われるがままに従う。汗を流してから夕食を食べ、普通に恋人同士なんじゃないかという時間を過ごし、もお風呂に行ってしまう。
「アイツの甘い匂い……」
の家には何度かお邪魔していた。リビングにいたときよりもの匂いが濃くなり、いつも使っていると思われるクッションに顔を埋める。
「………好きだ…」
クッションを抱き締めてくぐもった声を漏らし、一生届かない想いを口にする。
ふとセンチメンタルに陥っていることに気が付き、気分を晴らすためストレッチや筋トレを行っているとがノックもせずに入って来て、アイスを咥えてキョトンとした目を向ける。
「………準備運動?」
「ま…まあな」