【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第18章 名探偵コナン✿松田陣平「この指とまれ」
「お前ん家ってアパート?それともマンションに住んでんのか?」
「えっと。あの通りを曲がったところにある、□△ソレーユっていうところなんですけど…」
「あー知ってる。俺はここの年季の入ったボロアパート」
「…、」
指先の方向に目をやると、歴史を感じさせる外観。
この通りを歩いたときに存在は知っていたが、正直なところは反応に困る。
「……幻滅したか?ほとんど帰らねえ家に金使ってもな。外観はオンボロだが、内装は思ったよりはひどくねえぜ?」
(あ、そういうことか…。でも社宅の方が……。まあ、そこは人それぞれだもんね)
松田はそういって慣れたように階段をのぼって行き、別れの言葉のタイミングを見失ったは一歩踏み止まる。このまま着いていくべきなのか。一番上まで行ってしまった松田はチラッと振り向き、「ついて来い」という圧力を感じざる終えなかった。
「……ぉ…お邪魔しまーす…」
鍵を開けた松田の家にあがり、部屋の中は松田の吸っている甘めの煙草の匂いが広がる。
外装はアレだが、松田の言った通り内装は思ったよりも綺麗だ。BBQの準備の時や花火の片づけの時も、松田は誰よりもやる気のない声を出していたがやることは確りやっていたのをは知っている。
(……意外と片付いてる)
物が少ないというのもありそうだが、目についたのはグラつきそうな本の束があるだけ。玄関先から少し進んだ居間であたりを見渡し、松田の一人暮らしの生活を想像した。
すると…。
「お前、昼はどうすんだ?外に食いに行くか?」
「えっ……あ、はい。そうですね。どこにしましょうか」
「特に食いたいモンないんならジャージャー麵はどうだ?辛いの大丈夫だろ?」
少し車を走らせたところにあるという、昼食は松田と二人で食べることになった。