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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第17章 僕のヒーローアカデミア✿爆豪勝己「こづかい」


外は危険がいっぱいだ。

手を離したら、はところかまわず走り出してしまう。そこらへんに車が走っているのにも関わらずだ。勝己は自分が連れてきた責任感とモロモロ抱く感情とでの面倒ごとも含めすべて面倒を見ている。

「あ、こんなところにお花が咲いてる。こんにちは」

「花なんて何も喋んねえだろ。おら、さっさと歩け」

「むぅ~。いま、喋ってたのに……」

はどういうわけか「花」の個性の特性、もしくは生まれ育った環境がそうしたのか、花の"声"が聞こえるらしい。本人はちゃんと喋っているというがおそらく"幻聴"だ。そうに違いない。

「赤信号だ。止まれ、バカタレ」

「分かってるもん」

勝己はの細っこい首元に目をやり、いっそと手を繋ぐのではなく、首輪を嵌めたい…、と連想した姿と重ね合わせる。

それくらい目を離すと危険…という意味もあるが、無防備なに何度も嫉妬させられている。

この前なんか知らないクソジジイにお菓子をあげるからと危うく連れて行かれそうになったり、知らないクソババアに可愛いお花があるからと連れて行かれそうになったり…ここに来て数週間、の常識のなさをことごとく思い知らされた。

「今日はなにを買うの?」

「豚汁の材料とその他諸々だ」

「メモ見せて?」

「まだ読めねえだろーが」

にメモ用紙を渡すも、「あー」とか「うー」とか紙切れと睨めっこしている。は今、ひらがなと簡単な算数のお勉強中。もちろんそれを教えているのは勝己だ。

「信号、青に変わったぞ」

「あっ、まって。右みてー、左みてー、もう一回右みてー」

(どこまでピュアなんだよ……)

うちのクソババアが教えたのか、はいい歳して手を挙げて信号を渡っている。もういっそのこと黄色い帽子を被っても誰も何もいうまい。

ものの数分で終わる買い物もがいると簡単に終わることはないのだった。
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