【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第16章 ハイキュー✿黒尾鉄朗「アイワナビー」
この匂いだ…。
似たような匂いを抱いてみても違和感があった。
「お前の匂い、すげえ好き…」
「この香水…好きなの…?」
似たような艶のいい髪の毛を抱いても違和感があった。
「この髪の毛も、すげえ好き…」
「シャンプー…替えたよ…?」
似たような顔や体形、雰囲気が似ている奴を抱いても違和感があった。
「やっぱお前のこと好き過ぎだわ」
大学生になってのことを忘れたつもりでいた。けど知らない振りをしていただけで、どこかで追い求めていて似たようなものを探していた。
思い返して自分で笑ってしまう。
「……もう勝手に居なくなったりしねえよな?」
「…うん。約束する」
「俺の気持ち……手遅れだったりしねえよな?」
「うん。ちゃんと届いてる」
「お前と、家族になりたい」
そういうとは素敵な笑みを浮かべて「いいよ」と言ってくれて、初めて心の通じたセックスをする。
の反応は一々可愛かった。
俺が何か言うたびにビクッとして、昔なら大胆に答えていたことも恥ずかしそうにして狼狽えている。
「……それも演技…?」
「し…知らない……っっ」
裸で横たわるは顔を赤らめて、口元を隠している。本当の素のはビッチではなく、こんなにも可愛らしいだなんて…。
「もうイキそうなんだけど」
「……早漏」
「うっせえな!てめえが可愛すぎんだよ…!!」
繋がってる腰を打ち付けて少ししか経ってないのに、のリアルな反応が可愛すぎて、もう爆発寸前。
「はぁ、はぁ…もう、冗談抜きで……出るッ…っく」
「ぁ、んンっ」
はそのままでも良いと言ったけど、デキちゃった婚は何となく嫌だった。
まず親に報告して、娘さんもらいますって挨拶しに行って、結婚届出して、教会で結婚式を挙げたい。そんで一緒に住んで、愛の巣で子作りしたい……っていう俺の理想の階段があるわけで。
はどこまで賛同してくれるか分かんないけど、そういうのをもっと大切にしていきたい。
「……。俺と…」
気持ちは馳せる一方だ。