【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第16章 ハイキュー✿黒尾鉄朗「アイワナビー」
近くのラブホに入って、湯船にお湯をためる。
今だって隣に座るのことを強く抱きしめてやりたいが、それじゃあ前と変わらないような気がする。俺が今一番欲しいモンは"身体"じゃなくて"心"だからだ。
「……………」
「……………」
涙は止まったが、は時折鼻を啜っている。
黒尾はどこから話そうかと一向に口を開かないを横目みる。口にしようとする言葉は憎まれ口っぽくって嫌になるけど、染みついたモンは中々直せない。
「…お前ってひでえ女だよな。俺の気持ち知ってて抱かれ続けてたなんて」
「…」
「あんとき、マジで告っても絶対ナシにしただろ?お前はそういう奴だからな」
「…」
「最後の最後まで俺の気持ち弄んで……。今もやっぱ…セフレのままが良いのか?」
の眉間に少し皺が寄っており、黒尾はの横髪を耳にかける。すると顔を背けようとして首が動き、黒尾は切ない声を吐き出す。
「……。好きだ」
「っっ」
一生本人を目の前にして口にしないと思っていた言葉を吐き出すと、は予想以上を反応を見せる。
(なにコイツ……。可愛すぎなんだけど…)
隠し切れないほど顔が真っ赤になっており、現実感がないように長いまつ毛をピクピクと震えさせている。
「………中学入って、初めて見たときからずっと……お前だけ見てきた」
もう離さないとばかりに想いを口にする。
心臓も鼓膜に響くくらいバクバクで、声も情けないほど震えそうだけど、の分かりやすい反応を見ていると外見上は冷静さを保てる。
「好き…。ずっと好きだった……」
唇を近付けていくとの瞼が下がっていき、目を閉じて唇を重ねる。
俺はお前が欲しい。
お前の一番なものになりたい。
抱き締めたかった身体を腕の中に閉じ込め、強く抱き寄せた。